4.導入にあたっての補助金や費用について


目次

申請対象について

Q1.電子カルテ情報共有サービスを利用できるシステムの環境整備をするために、未導入であったオンライン資格確認等システムや電子処方箋管理サービスを導入した場合、オンライン資格確認等システムや電子処方箋管理サービスの導入費用も補助金の交付対象となりますか

A1.オンライン資格確認等システムや電子処方箋管理サービスの導入費用は、電子カルテ情報共有サービスの補助金の対象とはなりません。
電子カルテ情報共有サービスに係る補助金申請は、既にオンライン資格確認等システムや電子処方箋管理サービスを導入（電子処方箋管理サービスにあっては、導入する旨の申し出がある場合は導入しているとみなします。）していることが前提です。
そのため、前提を満たしたうえで、電子カルテ情報共有サービスを利用できるシステムの環境整備にかかった費用のみが対象となります。

Q2.健診システムベンダの対応が遅れているため、２文書６情報に関する改修を先に行い、残りの１文書（健康診断結果報告書）は追って改修するという段階的な導入を検討していますが、その場合、補助金の申請を複数回に分けて実施することは可能でしょうか。

A2.二重請求防止等の観点から、同一保険医療機関(医科)の病院における複数回申請は認めておりません（２回目以降の申請は、補助金の交付対象事業であっても不交付決定になります）。
このため、電子カルテ情報共有サービスを利用できるシステムの環境整備を段階的に実施いただく場合でも、３文書６情報の改修完了後に補助金の申請を１回にまとめて実施してください。

Q3. これまでに電子カルテを導入しておらず、新規で電子カルテを導入する場合は、どこまでが交付対象範囲となりますか。

A3.新規で電子カルテを導入した場合は、実施要領に記載の電子カルテ情報標準規格準拠対応機能以外の機能の導入費用は補助金の対象となりませんが、電子カルテ情報標準規格準拠対応機能の導入費用は補助金の対象となります。
なお、補助金申請の際には、領収書内訳書に定めている項目に対して電子カルテ情報標準規格準拠対応機能の導入に係る当該費用を記載いただき、申請いただく必要があります。

Q4.「健診システム」導入済の病院と、未導入の病院で補助の金額が異なりますが、以下について教えてください。
健診システムを導入していますが、健診を除く２文章６情報で実施要領に定める電子カルテ情報標準規格準拠対応機能を導入した場合、2 文章6 情報の補助金申請は可能でしょうか。
健診システムを導入している場合、必ず３文章６情報でないと補助金が出ないのでしょうか。

A4.健診システムを導入している施設であっても、２文書６情報で実施要領に定める電子カルテ情報標準規格準拠対応機能を導入することは可能です。その場合は、２文書６情報の領収書内訳書にて補助金申請を行ってください。
なお、一度２文書６情報で補助金申請を行った後に、追加で残りの１文書（健診結果報告書）に対応する改修を行った場合であっても２回目以降の申請はできませんのでご留意ください。

Q5.「健診システム」導入済の病院と、未導入の病院で補助の金額が異なりますが、以下について教えてください。
健診システムを導入していますが、特定健診及び後期高齢者健診に関しては請求の関係で代行機関から請求を行っています。
そのため、代行機関へは健診システムからではなく紙媒体で結果を渡しています。
そのため、特定健診及び後期高齢者健診の結果については電子カルテ情報共有サービスへ健診結果を電子的に送付することはできません。
この場合、2 文章6 情報の領収証内訳書にて補助金申請を行う形になりますか。

A5.健診システムを導入している施設であっても、2 文書6 情報で実施要領に定める電子カルテ情報標準規格準拠対応機能を導入することは可能です。その場合は、2 文書6 情報の領収書内訳書にて補助金申請を行ってください。
なお、一度2 文書6 情報で補助金申請を行った後に、追加で残りの1 文書（健診結果報告書）に対応する改修を行った場合であっても2 回目以降の申請はできませんのでご留意ください。

Q6.当院では電子カルテ情報共有サービスに対応予定の電子カルテを導入する予定ですが、
「領収書内訳書に記載の“システム改修”」に関わる補助対象項目としてどこまで含まれますか。

A6.領収書内訳書の「既存電子カルテ等システムの改修機能」の項目に含まれる内容としては、技術解説書の「3.2.機能」を参考にしてください。
ただし、施設のシステム構成およびシステムベンダの製品仕様等により、本サービス対応のためのシステム改修範囲は異なります。そのため、実際の領収書内訳書に記載する項目はシステムベンダにご確認ください。

Q7.当院では電子カルテ情報共有サービスに対応予定の電子カルテを導入する予定ですが、「領収書内訳書記載の“ハードウェア費用”」に関わる補助対象項目としてどこまで含まれますか。

A7.領収書内訳書の「ハードウェア費用(サーバー等)」に含まれる内容としては、技術解説書の「3.5.システム構成」の(2)ハードウェア構成を参考にしてください。
ただし、施設のシステム構成およびシステムベンダの製品仕様等により、本サービス対応のために必要なハードウェア費用は異なります。そのため、実際の領収書内訳書に記載する項目はシステムベンダにご確認ください。

Q8.当院では電子カルテ情報共有サービスに対応予定の電子カルテを導入する予定ですが、「領収書内訳書記載の“院内ネットワーク整備”」に関わる補助対象項目としてどこまで含まれますか。

A8.領収書内訳書の「院内ネットワーク整備」に含まれる内容としては、技術解説書の「3.5.システム構成」の(3)ネットワーク構成を参考にしてください。
ただし、施設のシステム構成およびシステムベンダの製品仕様等により、本サービス対応のために必要な院内ネットワーク整備内容は異なります。そのため、実際の領収書内訳書に記載する項目はシステムベンダにご確認ください。

補助金条件について

Q1. 電子カルテ情報共有サービスを導入するにあたり、「医療提供体制設備整備交付金実施要領等」P３に掲載されているサイバーセキュリティを確保するために必要な措置についての定義について。
＜Ｐ３抜粋＞
「（２）電子カルテ情報標準規格準拠対応機能の導入に当たって、医療の提供に著しい支障を及ぼすおそれがないように、サイバーセキュリティ（サイバーセキュリティ基本法（平成 26 年法律第 104 号）第２条に規定するサイバーセキュリティをいう。）を確保するために必要な措置を講ずること」
サイバーセキュリティを確保するために必要な措置に関して、サイバーセキュリティ基本法を調べると厚生局労働省の医療情報システムの安全管理に関するガイドラインに準拠すると記載があります。
このガイドラインに準拠するという解釈でよいでしょうか。
ガイドラインに準拠するという解釈でない場合は、サイバーセキュリティを確保するために必要な措置について具体的に教えていただきたい。

https://iryohokenjyoho.servicenow.com/csm?id=kb_article_view&sysparm_article=KB0010765。

A1.ご認識の通り、サイバーセキュリティを確保するために必要な措置に関しては、最新の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を参照の上、適切な対応を行ってください。

 

 

提出書類について


Q1.補助金の申請について、領収書を添付するということになっているが、リースの場合はどのように対応したらよいでしょうか。 

A1.リース（※）の場合であっても、実施要領に定める電子カルテ情報標準規格準拠対応機能を導入する当該費用が補助金の対象となります。
そのため、リース対象製品についてユーザーが一括して支払うべき購入費用（リース会社が立て替えた費用）の領収書を添付したうえで補助金の申請手続きを行ってください。
なお、製品購入費用の他に実施要領に定める機能を導入するための費用（ネットワーク回線の整備費用等）がございましたら、それらの領収書もあわせて添付しご提出ください。

※ユーザーが一括して支払うべき購入費用をリース会社が立て替え、ユーザーがリース料としてリース会社に代金を分割して支払う形態。

申請方法について


Q1.電子カルテ情報共有サービスを利用できるシステムの環境整備のためのシステム改修等に関して、どのタイミングで補助金申請を行うことになりますか。

A1.システム改修後、システムベンダ等に費用を支払ったのち、添付書類を添えて申請をお願いします。（事前申請ではなく、精算後申請となります。）なお、オンライン資格確認等システムや電子処方箋管理サービスとは補助金申請のタイミングが異なり、利用申請や運用開始日入力作業の前に、補助金申請を行うこととなっておりますのでご留意ください。

Q2.オンライン資格確認等システムや電子処方箋管理サービスに係る補助金のように、一括申請を行うことはできませんか。

A2.電子カルテ情報共有サービスに係る補助金の申請において、一括申請を行うことはできません。


Q3. 電子カルテの入れ替えに合わせて電子カルテ情報標準規格準拠対応機能を導入した場合などにより、費用が高額となった場合、分割の支払でも補助金申請の対象になるのか教えてほしい。

A3.分割支払いであっても、申請することは可能でございます。
実施要領に定める電子カルテ情報標準規格準拠対応機能を導入するために必要な全ての費用の精算後に、その領収書を添付し申請ください。
ただし、令和１３年３月３１日までに既にオンライン資格確認等システム及び電子処方箋管理サービスを導入（電子処方箋管理サービスにあっては、導入する旨の申し出がある場合は導入しているとみなす。）した上で、電子カルテ情報共有サービスに接続することを前提に、電子カルテ情報・文書を FHIR に基づいた形式に変換し、電子的に送受信するために必要な改修等を完了した上で、令和13 年9 月30 日までに申請いただければ、補助金交付の対象となります。

補助金返還条件について


Q1.要領には書かれていませんが、医療機関等向け総合ポータルサイトのページには、運用開始日を入力したあと、「申請施設から電子カルテ情報共有サービスへの接続実績あるかどうかについて、電子カルテ情報共有サービス運営主体側で確認します。接続実績が認められない場合、補助金の返還をしていただく場合がございます」とあります。
「運用開始日」の定義は何でしょうか。 

A1.電子カルテ情報共有サービスに接続し、各提供サービス(文書送付サービス、６情報・健診結果閲覧サービス)が利用できる状態で診療を行う初日とお考えください。

Q2.要領には書かれていませんが、医療機関等向け総合ポータルサイトのページには、運用開始日を入力したあと、「申請施設から電子カルテ情報共有サービスへの接続実績あるかどうかについて、電子カルテ情報共有サービス運営主体側で確認します。接続実績が認められない場合、補助金の返還をしていただく場合がございます」とあります。
具体的には何を確認するのでしょうか。

A2.具体的には、運用開始日を入力いただいた施設で、運用テストを含めて電子カルテ情報共有サービスが提供するサービスすべて(文書送付サービス、６情報・健診結果閲覧サービス)のご利用があるかを確認します。なお、電子カルテ情報共有サービス運営主体側でシステム的に確認しますので、各施設で接続実績を示す書類等を提出していただく必要はございません。